(上原輝樹) |
2019.3.1 update |
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©2018PANDORA FILM - ALCATRAZ FILMS
| 『ハイ・ライフ』(High Life de Claire Denis) 2018年/ドイツ、フランス、イギリス、ポーランド、アメリカ合作/英語/113分/カラー/PG-12/原題:High-Life/日本語字幕 監督・脚本:クレール・ドゥニ 出演:ロバート・パティンソン、ジュリエット・ビノッシュ、ミア・ゴス、アンドレ・ベンジャミン 遥か彼方、太陽系外の宇宙。死刑囚たちが極刑の免除と引き換えに、代替エネルギーを得る実験のために宇宙船の中で生活している。その一人であるモントは、まだ赤ん坊である娘を守りながら過ごしている。実験を指揮するのは、ひとりの美しい女性科学者。彼女のミッションは、信じられないほど衝撃的なものだった......。宇宙船などの美術には、デンマークの現代芸術家オラファー・エリアソンが参加し、ミニマルながらこれまでにない幻想的なSF映画の世界が創造されている。 「この映画を作ることで人類の終わりを、別の何かへの変転(生成)、はかりしれない冒険の可能性として想像することができた。」クレール・ドゥニ 「クレール・ドゥニはロバート・パティンソンとジュリエット・ビノッシュを恍惚とさせるような、永遠と続く宇宙の旅(オデュッセイア)へと送り出す。偉大なジャンル映画に連なり、幻覚にとらわれた、奥深い傑作。」リベラシオン 配給:トランスフォーマー 4月19日(金)より ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開 公式HP:http://www.transformer.co.jp/m/highlife/ 公式TWITTER:https://twitter.com/highlife_film |
現代の映画:シリーズ『ジャック・リヴェット、夜警』 (Cinéaste de notre temps : Jacques Rivette, le veilleur) フランス/1990年/127分/カラー/ベータカム/フランス語/日本語同時通訳付 監督:クレール・ドゥニ 撮影:アニエス・ゴダール 編集:ドミニク・オブレー 出演:ジャック・リヴェット、セルジュ・ダネー、ビュル・オジエ、ジャン=フランソワ・ステヴナン 60年代初頭にジャニーヌ・バザンとアンドレ・S・ラバルトにより企画された「現代の映画作家シリーズ」は、ルノワール、ブニュエル、ラング、フォード、カサヴェテスなどの巨匠たちを、彼らを敬愛する映画監督たちがドキュメンタリーとして撮るというコンセプトであり、貴重な資料であると同時に、二人の監督の出会い、共鳴によって、多くが素晴しい作品となっている。このシリーズは1972年に一旦、打ち切られ、1988年に「現代の映画シリーズ」として新たにスタートする。ナンニ・モレッティ、デヴィッド・リンチ、マーティン・スコセッシなどを迎えてスタートした新シリーズで、初めてフランス人監督を迎えて撮られたのが「ジャック・リヴェット、夜警」である。かつて、リヴェットは「現代の映画作家シリーズ」で最も敬愛する映画作家のひとり、ジャン・ルノワールのドキュメンタリーを監督しているが、今度は自らが撮られる対象、「モデル」となることを引き受け、その横にリヴェットが「カイエ・デュ・シネマ」編集長の時代からの仲間で、信頼を置く映画批評家セルジュ・ダネーが寄り添っている。監督するのは、やはりリヴェットが信頼し、彼の何本かの映画でアシスタントを務めている女流監督クレール・ドゥニである。リヴェットがかつて撮影したパリのいくつかの場所を訪れながら、現代と過去、フィクションとドキュメンタリー、昼と夜、光と影が交錯して行く。顔を撮ること、身体を撮ることとは、セクシュアリティーとは、ヌーヴェルヴァーグとは、孤独であるとは、そして映画とは......。ステヴナンが言うように、「孤高なカウボーイ、イーストウッド」のように歩きながら、あるいは、カフェでしきりに手で豊かなしぐさを見せながら、リヴェットは、映画=人生について、いつになく雄弁に語ってくれる。 |
『死んだってへっちゃらさ』(S'en fout la mort) フランス/1990年/91分/カラー/DVD/フランス語/日本語字幕 監督:クレール・ドゥニ 出演:イザック・バンコレ、アレックス・デスカス、ジャン=クロード・ブリアリ、ソルベイグ・ドマルタン それぞれ、ベナンとアンティル諸島からの移民であるダとジョスリン。ふたりはパリ南郊の中央卸売市場ランジスのレストラン経営者と結託し、闇で賭け闘鶏を行っている。それによって生計を立て堅実な生活を送ることを望んでいたが、不利な状況に追い詰められていく。ドゥニ長編二作目でモンテ・ヘルマン監督の『コックファイター』(74)から着想を得た闘鶏映画の傑作。 |
『パリ、18区、夜。』(J'ai pas sommeil) フランス/1994年/109分/カラー/35mm/フランス語/日本語字幕 監督:クレール・ドゥニ 出演:カテリーナ・ゴルベワ、ベアトリス・ダル、アレックス・デスカス 女優をめざしリトアニアからパリにやってきた若い娘ダイガは18区の安ホテルで清掃の仕事をしながら下宿することに。そのホテルで暮らしているアフリカ系移民のカミーユは精悍な肉体を売り物にゲイ・クラブでダンサーをしている。時を同じくして、パリでは老女を狙った連続殺人事件が起こる。昼も夜も休むことなく人々が蠢いているパリ18区で様々な人生、運命、フィクションが交錯する。 |
『美しき仕事』(Beau travail) フランス/1999年/90分/カラー/35mm/フランス語/英語字幕 監督:クレール・ドゥニ 出演:ドゥニ・ラヴァン、ミシェル・スボール、グレゴワール・コラン マルセイユ、元准尉のガルーがジブチの湾岸で仲間たちと過ごした時間を回想していた。ガルーたち外人部隊の小隊が道を補修し、訓練を重ねている。無機質なアフリカの海岸の風景、目を眩ませるような光、灼熱の暑さの中で、有機物と無機物、抽象と具象が溶け合う。 「戦争についての映画を撮ろうとしたとき、それを戦闘的動きの緩慢なる変化としてのダンスを通して表現したいと思った。」クレール・ドゥニ |
『ガーゴイル』(Trouble Every Day) フランス/2001年/100分/カラー/35mm/カラー/フランス語/日本語字幕 監督:クレール・ドゥニ 出演:ベアトリス・ダル、ヴィンセント・ギャロ、トリシア・ヴェッセイ アメリカ人研究者のシェーン・ブラウンは、新妻のジューンを伴い、ハネムーンでパリにやって来る。しかし、シェーンはなぜか妻を抱こうとしない。一方、パリ郊外の屋敷で監禁されながら暮らす女性コレ。部屋の鍵を壊しては夜の街をさまよう彼女の行動に夫は心を悩ませていた。 「『ガーゴイル』には、排除というものが存在しない。すべての瞬間を映画に込めるという意志が働いている。ここに、映画が解放されているという希望を私は持った。」黒沢清 |
『35杯のラムショット』(35 rhums) フランス/2009年/100分/カラー/デジタル/フランス語/日本語字幕 監督:クレール・ドゥニ 出演:アレックス・デスカス、マティ・ディオップ、ニコール・ドーグ、グレゴワール・コラン RERの運転手のリオネルは、娘のジョゼフィーヌと二人でパリ郊外に暮している。父は愛する娘との別れが遠くないことを感じ始める。父親を演じるのはクレール・ドゥニ作品にかかせない俳優アレックス・デスカス。娘役は、セネガルの巨匠ジブリル・ディオップの姪で、自らも映画監督として活躍しているマティ・ディオップが演じている。小津安二郎へのオマージュが込められた作品で、父と娘の関係を詩情豊かに描いた秀作。ヴェネチア国際映画祭出品作品。 |
『レット・ザ・サンシャイン・イン』(Un beau soleil intérieur) フランス/2017年/95分/カラー/デジタル/フランス語/日本語字幕 監督:クレール・ドゥニ 出演:ジュリエット・ビノシュ、グザヴィエ・ボーヴォワ、フィリップ・カトリーヌ、ジェラール・ドパルデュー アーティストでシングルマザーのイザベルは愛を探している、真実の愛を。 「カミーユはジュリエットそのものだ。胸の開いたTシャツ、ミニスカートにニーハイブーツを纏い、女らしくあることを恐れない女性。そしてそのジュリエットが踊る『At last』を歌うエタ・ジェイムズ、彼女自身についての映画でもある。」クレール・ドゥニ 「この素晴らしい初のラブ・コメディにて、クレール・ドゥニはジュリエット・ビノッシュを陶然とさせるような誘惑のバレーの只中に誘い込む。」 |
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『ジェシカ』 (Jessica Forever de Jonathan Vinel et Caroline Poggi) フランス/2018年/97分/カラー/デジタル/フランス語/日本語字幕 監督:キャロリーヌ・ポギ&ジョナタン・ヴィネル 出演:アオミ・ミュヨック、セバスティアン・ウルゼンドヴスキー、オウギュスタン・ラグネ ジェシカは闘士であり、母親、魔術師、気高い女神、スターである。ディストピア的世界で、ジェシカは孤立し、愛情を知らず怪物になってしまった子どもたちを救う。彼らはひとつの家族となり、生き残る権利を得られる世界を自分たちで作り始める。ジェシカはゲーム『メタルギアソリッドV』のクワイエットから着想を得ている。本特集で短編2本が紹介される期待の監督コンビ、ポギ&ヴィネルの長編処女作をフランス公開に先駆けて特別上映! 配給:クロックワークス |
『ポール・サンチェスが戻ってきた!』 (Paul Sanchez est revenu! de Patricia Mazuy) フランス/2018年/101分/カラー/デジタル/フランス語/日本語字幕 監督:パトリシア・マズィ 出演:ローラン・ラフィット、ジタ・オンロ、フィリップ・ジラール 10年前に失踪した犯罪者、ポール・サンチェスが、プロヴァンス地方のレ・ザルクで目撃されたという。憲兵隊舎では誰もそのことを本気にしなかったが、若い憲兵のマリオンは違った...。 「このような場所を映画に撮れるのはパトリシア・マズィをおいて他にいないだろう。丘陵、レ・ザルク、谷、国道、まるでラオール・ウォルシュの映画に見られるような広大な世界。ある人物の狂気が拡散していくとともに物語が展開し、やがてその狂気は集団の中へと波及していく。(...)」 |
『勤務につけ!』(Au poste de Quentin Dupieux) フランス/2018年/73分/カラー/デジタル/フランス/日本語字幕 監督:カンタン・デュピュー 出演:ブノワ・ポールヴールド、アナイス・ドゥムースティ、グレゴワール・ルディッグ、マルク・フレーズ 舞台はとある警察署。ブロン捜査官は、血まみれで見つかったある男の殺人事件の調査を担当し、遺体を発見したフガンという男を第一容疑者として取り調べを受けることに。言葉が記憶を呼び、記憶が現実に侵入し、そこに虚構と混ざり合っていく......。フレンチ・エレクトロ・ムーブメントを代表するアーティストであり、映像作家でもあるミスター・オワゾことカンタン・デュピューの6本目の長編。80年代フランスの刑事ものへのオマージュであると同時に、間違った時に、間違った場所に居合わせてしまったカフカ的とも言える世界を描くミステリー・コメディ。 |
『ソヴァージュ』(Sauvage de Camille Vidal-Naquet) フランス/2018年/99分/カラー/デジタル/フランス/日本語字幕 監督:カミーユ・ヴィダル=ナケ 出演:フェリックス・マリトー、エリック・ベルナール、ニコラ・ディブラ 22歳の青年レオは、街娼をして僅かな金を稼いでいた。次から次へと行き交う男たちに、彼は愛を求め、身体を差し出す。明日がどんな日になろうとも、そんなことは関係ない。彼は今日も街に繰り出してゆく。胸に高鳴る鼓動を感じて......。カミーユ・ヴィダル=ナケの処女長編作品で、カンヌ国際映画祭批評家週間にてプレミア上映され、作品の持つ奥深さが大いに感動を呼んだ。 「むき出しの鮮烈さとセンチメンタルな側面を併せ持つカミーユ・ヴィダル=ナケの処女長編は、とりわけ主役のレオを演じるフェリック・マリトーという新たな才能とともに、作品のテーマが孕む危険を見事に乗り越え、素晴らしい作品を生み出している。」 |
『シェエラザード』(Shéhérazade de Jean-Bernard Marlin) フランス/2018年/112分/カラー/デジタル/フランス語/日本語字幕(R12+) 監督:ジャン=ベルナール・マルラン 出演:ディラン・ロベール、ケンザ・フォルタス、イディール・アズグ ザカリは17歳、刑務所から出所したばかり。母親にも見捨てられ、マルセイユの下町をぶらついていたところ、シェエラザードという名の少女と運命的な出会いをする......。2018年ジャン・ヴィゴ賞受賞作品。 「ここ最近、若手のフランス映画作家たちが精力的に、偉大な作家たち(ここではデパルマ、パゾリーニ)からの影響を怖れることなく受け入れ、クレイジーな試みに乗り出している。北マルセイユ界隈、それも学校と刑務所を往来するように撮られJ=P・マルランの作品はその証となる一本だ。」 |
『ワイルド・ボーイズ』(Les Garçons sauvages de Bertrand Mandico) フランス/2017年/110分/モノクロ&カラー/デジタル/フランス語/日本語字幕(R12+) 監督:ベルトラン・マンディコ 出演:ヴィマラ・ポンス、ポリーヌ・ロリラール、ディアンヌ・ルクセル、アナエル・スノーク、マチルド・ワルニエ、サム・ルーウィック、エリナ・レーヴェンソン 20世紀初頭。良家出身の5人の少年が、ある日解放的な気分に魔が差して、卑劣な罪を犯してしまう。罪を償うため謎の船長に預けられた少年たちは、過酷な航海の旅へと連行される。密かに反乱を企てる5人だが、ある無人島に座礁すると、そこには快楽を与えてくれる幻想的な植物が生い茂り、いつの間にか欲望に溺れていく。すると、少年たちの身体は次第に変異していき、ゆるやかにセクシュアリティーの境界線が溶けていく...。デジタルトリックに一切頼らない、驚くべき造形の美しさも見所のひとつ。 |
『ソフィア・アンティポリス』(Sophia Antipolis de Virgil Vernier) フランス/2018年/98分/カラー/デジタル/フランス語/日本語字幕(R12+) 監督;ヴィルジル・ヴェルニエ 出演:ドゥイ・キュネツ、ユーグ・ンジバ=ムクナ、サンドラ・ポワトゥ ソフィア・アンティポリス、それは地中海と森と山の間にある不思議な場所。眩いばかりの陽光の下、男も女も生きる意味を、人と人のつながりを、自分たちが属する共同体を探している。そしていつのまにか彼らは失踪した一人の若い女性の運命と交錯していく。 「前作『メルキュリアル』にて幻覚にとらわれた郊外の地での漂流を描いた現在の偉大な政治的映画作家の中でももっともノワールなヴェルニエが、コートダジュールの太陽と遅れてきた資本主義の凍りつくような炎に焼き尽くされたこの超現実主義的ホラー映画においてさらにその方法論を磨き上げる。そこは南仏でありながら、まったく別の世界のようにも見え、非常に冷たく鋭利なものが燃えるような官能性へと至る。そして超=現在の強迫観念や孤独にもとづく数世紀来の神話、至福千年説の恐怖、中世風の信仰がそこに蔓延っている。現代の不安(混乱)を目がくらむほど鮮やかに浮き彫りにする作品。」 |
『20年後の私も美しい』(La Belle et la Belle de Sophie Fillière) フランス/2018年/95分/カラー/デジタル/フランス語/日本語字幕 監督:ソフィー・フィリエール 出演:サンドリーヌ・キベルラン、アガット・ボニゼール、メルヴィル・プポー 大学生のマルゴーは、恋愛についても、将来についても進むべき道が見えず、成り行きに身を任せて日々を生きている。そんなとき、40代半ばの女性マルゴーと知り合う。全ての偶然が彼女たちを結び付け、自分たちが一つの人生の異なる年齢を生きる同じ人間である事を知ることに......。現代を生きる女性たちが風変わりなシチュエーションに巻き込まれるラブ・コメディをコンスタントに発表してきたソフィー・フィリエールの長編8作目。監督の実娘で、透明感のある美しさが魅力のアガット・ボニゼールとフランス映画界でもコメディエンヌとしての才能抜群のサンドリーヌ・キベルランがひとりの女性の20代と45代をそれぞれ軽やかにも繊細に演じている。 |
『僕らプロヴァンシアル』 (Mes provinciales de Jean-Paul Civeyrac) フランス/2018年/137分/カラー/デジタル/フランス語/英語字幕・作品解説配布 監督ジャン=ポール・シヴェラック 出演:オンドラニック・マネ、ゴンザグ・ヴァン・ベルヴェセレス、コランタン・フィラ エティエンヌは大学で映画を学ぶため、パリに上京する。そこで映画への情熱を同じくするマティアスとジャン=ノエルと出会う。しかし年月とともに彼らの抱いていた幻想が徐々に変質していき......。 「シヴェラックは、ブレッソン、ロメール、ユスターシュと同じような方法で、アナクロニズムを引き受けている。たとえば現在そのものを言葉の中に詰め込め、それを古くからの思想によってねじ曲げ、時を越えたプロットの中で純化させるように。それは大いに野心的な行いであり、しかも非常に繊細なる簡素さ、清澄なるモノクロ映像によって俳優たちの顔、彼らが発する言葉が見事にとらえられている。」 |
『カレ35』(Carré 35 d'Eric Caravaca) フランス/2017年/67分/カラー/デジタル/フランス語/英語字幕・作品解説配布 監督エリック・カラヴァカ 「カレ35は私の家族の中で一度も名指しすることがなかった場所です。3歳で亡くなった私の姉が埋葬されたのもその場所です。姉のことは人からほとんど聞いたことがなく、両親も奇妙なことに一枚も写真を残していませんでした。彼女のイメージの欠如を埋めるために私はこの映画を作ることにしました。忘れ去られた人の生が流れていることを信じて、私がずっと知らずにいた彼女が生きた時間、私たち一人ひとりの中に意識せずとも存在してきて、私たちを作っているとも言える記憶へと、秘密の扉を開けたのです。」エリック・カラヴァカ |
『映画/批評をめぐって ジャン・ドゥーシェ、ある映画批評家の肖像』 (Jean Douchet, l'enfant agité de Fabien Hagege, Vincent Haasser, Guillaume Namur) フランス/2017/85分/カラー/デジタル/フランス語/英語字幕・作品解説配布 監督:ファビアン・アジェージュ、ギヨーム・ナミュール、ヴァンサン・アセール ジャン・ドゥーシェは50年以上前から映画批評家として世界中を旅してきた、映画についての伝道師、「渡り守(パサール)」である。その類まれなる知性、教養、ユーモアによって、映画作家や映画ファンたちに影響を与えてきた。ある晩、三人の仲間たちがドゥーシェと出会い、彼の話にすぐさま魅惑され、ジャン・ドゥーシェという謎も多い男との特権的な関係を持ち始める。 |
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『ウルトラ・レーヴ』 (Ultra Rêve de Bertrand Mandico, Yann Gonzalez, Caroline Poggi, Jonathan Vinel) フランス/2018年/82分/カラー/デジタル/フランス語/日本語字幕 監督:ベルトラン・マンディコ、ヤン・ゴンザレス、キャロリーヌ・ポギ、ジョナタン・ヴィネル カンヌ国際映画祭ほか数多くの映画祭で上映され、話題をよんだ気鋭の若手監督による3作の短編作品が『ウルトラ・レーヴ』というタイトルで一本にまとめられたオムニバス作品。『アフタ・スクール・ナイト・ファイト』は16ミリ、その他の2本は35ミリで撮られている。 「甘美なほどに過激、ピリッとしていて、ネオ・バロック的作風が光る3本の短編集には、様々な記憶、ポップ・カルチャーへのオマージュ、セクシュアリティーの破片が満ちている。」 |
『アフター・スクール・ナイフ・ファイト』
(After School Knife Fight) 21分 監督・脚本・音楽:キャロリーヌ・ポギ、ジョナタン・ヴィネル レティシア、ロカ、ニコ、ナエルの4人は、最後の練習のために、空き地に集まった。レティシアが遠くへ進学するため、まもなく皆で集まる事はなくなる...。離れ離れになりたくない若者たちは...。16mm撮影。2017年カンヌ国際映画祭批評家週間出品作品。 『アイランズ』(Les Îles) 23分 監督:ヤン・ゴンザレス 出演:サラ=メガン・アルシュ、トマ・デュカス、アルフォンス・メトルピエール 欲望だけに導かれ、彼らはエロスと愛の迷路をさまよう。2017年カンヌ国際映画祭批評家週間出品作品。 『アポカリプス・アフター』(Ultra Pulpe) 37分 監督・脚本:ベルトラン・マンディコ 出演:ローラ・クレトン、ポーリーヌ・ジャガード、エリナ・レーヴェンソン 見捨てられた海辺のリゾート。世界の終焉を描いたファンタジー映画影も終わった。撮影クルーの二人の女、女優と監督であるアポカリプスとジョイは、彼女たちの恋愛も終わらせようとしていた。2018年カンヌ国際映画祭批評家週間出品作品。 |
『ブラギノ』(Braguino de Clément Cogitore) フランス・フィンランド/2017年/50分/カラー/デジタル/ロシア語/英語字幕・作品解説配布 監督:クレモン・コジトール シベリアに広がるタイガのど真ん中、一番小さな村からも700キロ離れた場所にブラギヌ家とキリヌ家は暮らしている。そこにつながる道はない。ただ、エニセイ川を舟で進み、のちにヘリコプターに乗り換える長い旅を経てやっとブラギノの地にたどり着ける。そこで、二つの家族は自給自足の生活を彼ら独自のルールにのっとって営んでいた。サンセバスチャン国際映画祭の自由な発想、新たな創造に挑んでいる作品を集めたタバカレラ部門で最優秀作品賞を受賞。 |
『私たちに散弾銃が残されているかぎりは』 (Tant qu'il nous reste des fusils à pompe de de Caroline Poggi et Jonathan Vinel) 2014年/31分/カラー/デジタル/フランス語/英語字幕・作品解説配布 監督:キャロリーヌ・ポギ&ジョナタン・ヴィネル 暑い日。奇妙にも路上にはほとんど人影がない。椰子の木が唸り、散弾銃は涙を流している。ジョシュアは死にたいと思っているが、弟のマエルを一人残して逝けない。そんな時、武装したアイスバーグのギャングたちに出会う。第64回ベルリン国際映画 祭短編部門金熊賞 受賞作品。 |
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『東京の闇』
『リュックによる人生』
(La Vie selon Luc de Jean-Paul Civeyrac) フランス/英語字幕/デジタル/1991年/5分/カラー 監督:ジャン=ポール・シヴェラック 『娘たち、犬たち』 (Des filles et des chiens de Sophie FIllières) フランス/英語字幕/デジタル/1990年/6分/カラー 監督:ソフィー・フィリエール 『イエスと言って、ノーと言って』 (Dis moi oui, dis moi non de Noemie Lvovsky) フランス/英語字幕/デジタル/1988年/17分/カラー 監督:ノエミ・ルヴォヴスキ |
『東京の闇』
(Laissé inachevé à Tokyo d'Olivier Assayas) フランス/英語字幕/デジタル/1982年/22分/モノクロ 監督:オリヴィエ・アサイヤス 『白い悪夢』 (Cauchemar blanc de Mathieu Kassovitz) フランス/英語字幕/デジタル/1991年/9分/カラー 監督:マチュー・カソヴィッツ 『家事』(Ménage de Pierre Salvadori) フランス/英語字幕/デジタル/1992年/12分/カラー 監督:ピエール・サルヴァドリ 『手紙』(la lettre de Michel Gondry) フランス/英語字幕/デジタル/1998年/13分/カラー 監督:ミシェル・ゴンドリー |
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『ロックの思い出に』
(A la mémoire du rock de François Reichenbach) フランス/1963年/11分/モノクロ/デジタル/英語字幕 監督:フランソワ・レシャンバック 『男の子の名前はみんなパトリックっていうの』 (Tous les garçons s'appellent Patrick de Jean-Luc Godard) フランス/1959年/21 分/モノクロ/デジタル/日本語字幕 監督:ジャン=リュック・ゴダール 『新学期』 (Rentrée des classes de Jacques Rozier) フランス/1956年/24分//モノクロ/デジタル/英語字幕 監督:ジャック・ロジエ |
『郵便配達の学校』
(L'École des facteur de Jacques Tati) フランス/1946年/15分/モノクロ/デジタル/日本語字幕 監督:ジャック・タチ 『紹介またはシャルロットとステーキ』 (Présentation ou Charlotte et son steack d'Eric Rohmer) フランス/1960年/12分/モノクロ/デジタル/英語字幕 監督:エリック・ロメール |
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『海辺の恋』(L'Amour à la mer) フランス/1963/73年/カラー&モノクロ/デジタル/フランス語/日本語字幕 出演:ジュヌヴィエーヴ・テニエ、ダニエル・ムスマン、ギィ・ジル、シモーヌ・パリ、ジャン=ピエール・レオ、ジャン=ゥロード・ブリアリ ジュヌヴィエーヴは恋人である水兵のダニエルと海辺の街ドゥーヴィルで落ち合い、愛し合う。ヴァカンスが終わり、ダニエルはブレストの駐屯地に、ジュヌヴィエールはパリに戻り、手紙を綴り、再会することを待ち望みながら、それぞれの生活を送る。ダニエルと同様にアルジェリア戦争からフランスに戻ってきた水兵、ギィの感情がふたりのそれと混ざり合っていく。 |
『切られたパンに』(Au pan coupé) フランス/1967年/71分/カラー&モノクロ/デジタル/フランス語/日本語字幕 出演:パトリック・ジュアネ、マーシャ・メリル、ベルナール・ヴェルレ ジャンヌはかつての恋人ジャンを思い出し、今も彼との恋を生きている。ジャンは15歳で少年院に入り、既成秩序に反抗し、ブルジョワ的な世界もビート族たちの世界も拒否して死んでいった。彼の死を知らないジャンヌには、つねにジャンが亡霊のように寄り添っている。 「この作品での愛は顔によって想起させられ――何度も繰り返し見せられる女性の顔、視線、――それにはただただ感嘆させられる。そう、こうした試みはこれまで一度も映画でなされたことがなかっただろう。」マルグリット・デュラス |
『地上の輝き』(Le Clair de terre) フランス/1969年/102分/カラー&モノクロ/デジタル/フランス語/日本語字幕 出演:パトリック・ジョアネ、エドウィジュ・フィエール、アニー・ジラルド、ミシェリーヌ・プレール チュニジア生まれで、母の死まで幼年期をその地で過ごしたピエールは現在、パリのマレ地区、ロジエール通りに父親と住んでいる。突如、パリを離れる必要を感じたピエールは再びチュニジアの首都チュニスに向かう。そこでかつての教師に導かれ、自分の過去の形跡を辿っていくことになる。 |
『反復された不在』(Absences répétées) フランス/1972年/79分/カラー&モノクロ/DVD/フランス語/日本語同時通訳付 出演:パトリック・ペン、ダニエル・ドゥローム、イヴ・ロベール、ナタリー・ドロン、パトリック・ジョアネ 29歳のフランソワは銀行で働いている。この世の何も彼の関心を引かないようだ。銀行の店長に呼ばれ、欠勤が重なり過ぎているので解雇を通達される。職業的立場を失ったことでフランソワは社会的疎外へと不可逆的に向かっていく。 「ジルの最も美しくも、最も悲しい作品であり、ジャンヌ・モローの声が作品全体に宿っている。」ジュリアン・ジェステール |
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