(上原輝樹) |
2013.10.15 update |
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上映プログラム |
『ヴァン・ゴッホ』 1991年/フランス映画/160分/ヴィスタ/原題:Van Gogh 監督・脚本・台詞:モーリス・ピアラ 撮影:エマニュエル・マシュエル、ジル・アンリ カメラ:ジャック・ロワズルー、ダニエル・バロー 録音:ジャン=ピエール・デュレ、フランソワ・グル メイク:ジャッキー・レイナル 衣装:エディット・ヴェスペリーニ、ティエリー・デレットル 美術:フィリップ・パリュ、カティア・ヴィシュコフ 編集:ヤン・デデ、ナタリー・ユベール 製作:ダニエル・トスカン・デュ・プランティエ 出演:ゴッホ:ジャック・デュトロン マルグリット:アレクサンドラ・ロンドン テオ:ベルナール・ル・コク ガシェ:ジェラール・セティ ヨー:コリーヌ・ブルドン カティ:エルザ・ジルベルシュタイン アドリーヌ:レズリー・アズライ 使用楽曲:「メロディ」フィリップ・ルヴェルディ|「ガンゲット」ジャン=マルク・ブジェ|「ワルツ」「ポルカ」ジャック・デュトロン|「マーチ」「アコーディオン」アンドレ・ベルノ|アルチュール・オネゲル 交響曲 第2番 演奏:バイエルン放送交響楽団 指揮:シャルル・デュトワ (Erato Disques)|レオ・ドリーヴ 歌劇「ラクメ」より、鐘の歌「インドの美しい娘はどこに」 歌:クロディーヌ・デュクレ|ジャック・オッフェンバック「カンカン」(《天国と地獄》より)|「私はロートレック氏」(作:ル・コク&ピアラ)|「さくらんぼの花咲く頃」 映画監督になる前、画家でもあったピアラが最も敬愛するゴッホを描く。 療養のため訪れたオーヴェルの村。医師ガシェの診察を受けたゴッホは、そこで娘のマルグリットと出会う。美術コレクターでもあるガシェと親しくなった彼は、マルグリットをモデルにした絵を描くために家に通うようになり、やがてふたりは親密さを増していく......。美しく穏やかな風景のなかで過ごした、画家に訪れる死までの日々。 ピアラを一気に名匠ジャン・ルノワールの高みへと近づけた決定的代表作である。ゴッホを演じたジャック・デュトロンは、本作でセザール賞を受賞。現代フランス映画の作家たちに多大なる影響を与えた作品であり、公開当時、ジャン=リュック・ゴダール監督はピアラ本人に次のような賛辞を記した手紙を送った。 |
『愛の記念に』 1983年フランス映画/100分/ヴィスタ/カラー/原題:A NOS AMOURS 監督・脚本・台詞:モーリス・ピアラ 脚本・台詞:アルレット・ラングマン 撮影:ジャック・ロワズルー、ピエール・ノヴィオン 録音:ジャン・ウマンスキ 美術:ジャン=ポール・カマイユ、アルレット・ラングマン 衣装:ヴァレリー・シュランベルジェ 編集:ヤン・デデ、ソフィー・クサン 製作統括:ミシュリーヌ・ピアラ 製作主任:シルヴィー・ダントン、エルヴェ・オスタン 歌:クラウス・ノミ (ヘンリー・パーセル「コールド・ソング」) 出演:シュザンヌ:サンドリーヌ・ボネール 母:エヴリーヌ・ケール ロベール:ドミニク・ベズネアール 父:モーリス・ピアラ アンヌ:アンヌ=ソフィー・マイエ マルティーヌ:マイテ・マイエ ミシェル:クリストフ・オダン ベルナール:ジャン=ルー・ラジョ リュック:シール・ボワタール ジャン=ピエール:シリル・コラール 日本で公開された初めてのピアラ作品。キャスティングを担当していた名スカウト、ドミニク・ベズネアール(本作で兄役も演じている)によって見出された新人女優サンドリーヌ・ボネールは、他の候補者を押しのけヒロイン役に抜擢され、その天才少女ぶりを発揮。また、ピアラ自身が監督・脚本のみならず、厳しくも愛情深い父親役を演じている。 シュザンヌは15歳。リュックという恋人がいるものの、他の男たちとも奔放に付き合っている。 毎晩のように男友達と連れ立って遊び歩く彼女は、家族にとっては疎ましい存在だ。 ある夜遅くに帰宅したところを父親と鉢合わせたシュザンヌ。しかし、そこで初めて2人は一対一で向き合い話をしたことで、 いつになく親しみを感じ合ったのだった。 |
『ポリス』 1985年/114分/カラー/ヴィスタ/原題:POLICE 監督・脚本・脚色・台詞:モーリス・ピアラ 原案・脚本・脚色・台詞:カトリーヌ・ブレイヤ 脚本・脚色・台詞:シルヴィー・ダントン、ジャック・フィエスキ 製作:エマニュエル・シュランベルジェ 撮影:ルチャーノ・トヴォリ カメラ:ジャック・ロワズルー 録音:ベルナール・オブイ、ロラン・ポワリエ、ジャン・ウマンスキ、ジュリアン・クロケ 編集:ヤン・デデ、エレーヌ・ヴィアール 出演:マンジャン:ジェラール・ドパルデュー ノリア:ソフィー・マルソー ランベール:リシャール・アンコニナ マリー・ヴェルデ:パスカル・ロカール リディ:サンドリーヌ・ボネール ゴティエ:ジャック・マトゥ デデ:ヤン・デデ 使用楽曲:グレツキ:交響曲第3番 (指揮:エルネスト・ブール) マンジャンは麻薬捜査担当の警察だ。アラブ人の麻薬取引捜査のなかで、若い女性ノリアと出会う。マンジャンはしつこく尋問するが、ノリアは罪を認めない。その後、仮釈放されたノリアとマンジャンは偶然にも再会する。マンジャンは妻に先立たれた寡夫だ。「恋愛など馬鹿げている」と言いながらも、彼は次第にノリアに惹かれていく......。 フランス本国では183万人を超える動員を記録したピアラ最大のヒット作。原案・共同脚本は『ロマンスX』の監督で知られるカトリーヌ・ブレイヤ。81年に公開された『ラ・ブーム』が驚異の大ヒットとなり一躍国民的アイドルとなったソフィー・マルソーは、ドパルデューの希望により本作への出演が決定、本作を機にアイドルを完全脱皮した。 |
『悪魔の陽の下に』 1987年/97分/カラー/ヴィスタ/原題:SOUS LE SOLEIL DE SATAN 監督:モーリス・ピアラ 原作:ジョルジュ・ベルナノス 脚本:シルヴィー・ダントン 撮影:ウィリー・クラント カメラ:ジャック・ロワズルー 美術:カティア・ヴィシュコフ 録音:ルイ・ジメル 衣装:ジル・ノワール ボネールの衣装:ソニア・リキエル メイク:ティ・ロアン・ヌイエン 編集:ヤン・デデ 製作:ダニエル・トスカン・デュ・プランティエ 出演:ドニサン:ジェラール・ドパルデュー ムシェット:サンドリーヌ・ボネール ムヌ=セグレ:モーリス・ピアラ カディニャン:アラン・アルチュール ガレ:ヤン・デデ ムシェットの母:ブリジット・ルジャンドル マロルティ:ジャン=クロード・ボルラ 馬商人:ジャン=クロード・ブヴェ 使用楽曲:アンリ・デュティユー「交響曲第1番」 ロベール・ブレッソン監督による『少女ムシェット』、『田舎司祭の日記』の原作でも知られる作家ジョルジュ・ベルナノスの同名小説を映画化。カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した際に、授賞式で客席からのブーイングを受け、「あなた方が私を嫌うなら、私もあなた方が嫌いだ」と言い放ち、トロフィーを高々と掲げたピアラのエピソードは有名である。 敬虔な聖職者であるドニサンは、ときに過剰な苦行を自らに課し、自分が真に聖職者に値する才能があるのかと苦悩している。ある真夜中、ドニサンは北フランスの田舎道をはるばる一人歩いていた。ふと気付くと隣を歩く馬商人に話しかけられる。慣れない旅の道中を案内してくれる馬商人に一瞬心を許したドニサン。しかし、この馬商人は試みを与える悪魔であり、自分の分身を意味していた。「おれが見えたら、他人の心も見える。お前が見るのは、おれの憎しみだけだ」。その言葉を残し、目覚めると馬商人は消えていた。その明け方、ドニサンはムシェットと出会う。 |
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モーリス・ピアラ 長篇映画フィルモグラフィー |
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