OUTSIDE IN TOKYO
JOSHUA SAFDIE INTERVIEW

ジョシュア・サフディ『神様なんかくそくらえ』インタヴュー

4. 次の作品はロバート・パティンソン出演の犯罪映画、35ミリフィルムで撮りたいと思ってる

1  |  2  |  3  |  4



OIT:次の作品はもっと規模が大きくなる予定?
ジョシュア・サファディ:そうだね、次の作品はロバート・パティンソンが出ている犯罪映画なんだけど、彼はセレブだから予算も大きくなる予定だし、キャメラを3~4台使った大きなアクションシーンを撮ることにもなるかもしれない。35ミリフィルムでシネマスコープで撮りたいと思ってるんだ。

OIT:お~!フィルム撮影ですか。
ジョシュア・サフディ:そうなんだよ、今からとっても興奮してるんだ(笑)。今回の作品で、キャメラを初めて2台使ったんだけど、ひとつは、撮影監督のショーンが使って、もう1台は、クリス・メッシーナっていう、別の撮影監督にセカンド・キャメラマンとして入ってもらったんだ。それで僕は2台のモニターを見ていて、時にはそのモニターをショーンに見せて、他のキャメラが何を撮っているかを見ながら進めることもあったね。

OIT:次の作品のスタイルはどのようなものになるのでしょう?まだ決めてはいない?
ジョシュア・サフディ:もう頭の中では決めているよ。絵コンテはまだ出来ていないけど。キャメラが凄く動き回ることになるから、ステディカムを多用することになると思う。それに車が出てくるシーンが多いから、色々な実験を試みたいと思ってる。次も望遠レンズは使いたいね、個人的に好きなんだ(笑)。あと、北野武監督の『その男、凶暴につき』(89)のブルーのシーンがあるんだけど、あれが凄く好きだから是非やりたいと思ってる。

OIT:“キタノ・ブルー(Kitano Blue)”ですね。
ジョシュア・サフディ:そうそう、フランス人が命名した“キタノ・ブルー”!

OIT:“海の色”から来た“ブルー”ですよね。
ジョシュア・サフディ:そう!あれをどうしてもやってみたくてさ(笑)。それからあとは、アベル・フェラーラの『キング・オブ・ニューヨーク』(90)。まだ、撮影監督のショーンとはじっくり話が出来ていないんだけど、11月には1ヶ月位一緒に過ごすつもりなので、話をして細かく決めていきたいと思ってる。ショーンはもの凄いシネフィルで1万5千本位の映画を持ってるんだよ。VHSで8千本位あって、あとは、DVDとか、それぞれ1テラバイトのハードディスクドライブを25コ持ってる。それで彼は、トップ1000の映画リストを作ってるんだけど、いつもメンテナンスしていて、それらの映画は常に熾烈な競争に晒されてるんだ(笑)。ショーンは、昔はキムズ・ビデオで働いていて、映画大好き、日本大好き人間なんだよ。もうひとつのインスピレーションは、(スマホで作品の画像を見せながら)『COPS』っていうTVドラマなんだ。1988年に始まっていまだに続いてる、凄くいい番組なんだけど、一般的には“アート”だとは思われていなくて、“ゴミ”扱いされてるんだけど、僕は“アート”だと思ってる。実際、ワイズマンの『法と秩序/Low and Order』(69)にとても似ていると思ってるぐらいだ!

OIT:次の作品もとても楽しみにしています。1年後くらいですか?
ジョシュア・サフディ:そう願うね。僕も待ちきれないんだ!



←前ページ    1  |  2  |  3  |  4