OUTSIDE IN TOKYO
HIGUCHI YASUHITO & SUGITA KYOSHI INTERVIEW
【PART1】

杉田協士&boid樋口泰人『ひとつの歌』インタヴュー【PART2】

4. 古典作品は、みんな知ってる話をどう演じるか、
 どう見るかっていうところで動いてる(樋口)

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樋口:だって本当にさ、“エイリアン”って書けなかったんだよ、『プロメテウス』の批評、俺、書き直させられたもん。結構そういうことっていっぱいあって。
OIT:でもキネ旬の星取り表で、品田さんはこれは『エイリアン』じゃないかってモロに言ってたのを、柳下(毅一郎)さんがツイッターで、品田さんそんなこと分かるのは凄いとかって茶化していたいう(笑)。じゃあ、その茶化しの背景には、モロに言った品田さんエラいみたいな意味合いもあったとか。
杉田:さっきのお話も聞いてて、過去と未来とか時間の、自分はこの触媒ですか、あるのは外側で自分はそれを受け取っているっていう感覚。僕は高校生の時に音楽やってて最後に指揮者やったんですけど、なんかその時の感覚の延長なんですよ。現場やってる時って、あれなんてそれこそ譜面はもう既に。
樋口:あるし、演奏も自分はしてないし。
杉田:それこそネタバレなんか全部してるわけで(笑)。常にあらゆることが決まってて、みんなが演奏してる音があって、自分はそれを受け止めてるだけっていう。
樋口:歌にしても、音楽にしても、物語を見たり聞いたりするってそういうことなんだよね。古典作品とか、みんな知ってる話をどう演じるか、どう見るかっていうところで動いてるのに。
杉田:唯一出来るのは譜面読んでてスタッカートになってるけど、スタッカートじゃないんだよなとかいう思いがあって、ちょっとごめんなさいって思いながら無くしてみたり、今のこのメンバーでこの自分がいて、ここは何となくスタッカートじゃないって判断して、でもどっかで区切りはしてない気持ちがあって、その音を響かせる、でも自分は何もしてない。
OIT:boid new cinema vol.2の瀬田さんのはこの次ですか?
樋口:次なんだけど、諸々の都合で『ひとつの歌』公開期間中にもう『5 windows』も公開っていう。10月27日からの公開です。
OIT:僕は黄金町でやったやつを見たんですけど、あれが編集されたりしてるわけですか。
樋口:そうですね。屋外で台詞はなかなか聞き取れないので、屋外上映のバージョンっていうのは台詞があんまり入ってない。劇場版の方とはその辺りもかなり違う。だからまとめて見るとちょっと違う感じが全然するんですよ。
OIT:それも楽しみですね。
樋口:オーディトリウム渋谷で1週間。『ひとつの歌』を同時期にユーロでやっていて、つまり同じビルの2階と3階でboid関係作品を上映している。
小倉(VALERIA):それで27日からは杉田さんの昔の作品もやります。
樋口:その一週間のオーディトリウムは『5 windows』、杉田君の昔の作品、また『5 windows』っていう。
OIT:boid new cinemaがジャックする(笑)。
小倉:そこに通ってる樋口さんが死ぬんじゃないかっていう(笑)。
OIT:妙なエネルギーが渦巻いてる。
小倉:ね、円山町って。
杉田:東電OLもあの辺ですもんね。
樋口:屋外上映も円山町で一日だけやるんで。今日、夜はそれのロケハンです。
OIT:それはいいですね。黄金町もそういう地帯だったし、円山町もそうだし。
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