OUTSIDE IN TOKYO
MIYAKE SHO INTERVIEW

三宅唱『Playback』インタヴュー

8. 映画だけでしか生まれない感情、
 その感情をどうやって作るか、発明するかが一番重要だった

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OIT:最初に考えてた事はやりきったなっていう感じ?
三宅唱:やりきったと思います。『やくたたず』と『Playback』の2本で、ある種自分が20代として、映画とはなにかみたいな、ちょっと大きいテーマについて考える、それを出発点とする映画作りは一回終わったという実感があります。完成度はどうであれ、自分では納得いきました、という感覚は大きいですね。次は、物語映画と堂々言えるような、例えばとても小さな関係だったり、個人みたいなものから出発する、いわゆる普通の映画にむかいたいな、という感触でいきたいです。

OIT:映画とは何かという大きなテーマの中身は、例えば、空間と時間とかということですか?
三宅唱:出発点は感情ですね。映画だからこそ感じられるもの、映画だけでしか生まれない感情、その感情をどうやって作るか、発明するかが一番重要だったと思います。



OIT:次はまだですよね?
三宅唱:まだ全然ないです。勝手に考えてる段階です。

OIT:ひょっとしたら、これやって下さいって与えられるかもしれない。。
三宅唱:与えられたら、やりたいですね。なにも与えられなければ、サスペンス映画をちゃんとやってみたいな、と思っています。あと、いままでの2本の映画では、例えば暴力やSEXというもの、直接的にエネルギーが爆発する瞬間を敢えてやってこなかったんですね。次はそれをどんと出してみたいし、始まりから終わりまで線のある物語に挑戦したいですね。

OIT:それは楽しみです。
三宅唱:ぼくも、すごい楽しみです。

OIT:意外とないじゃないですか。90分くらいでそういうのがあるといいですよね、日本映画。
三宅唱:本当、そう思います。じゃあ、次は90分以内の映画を撮りますね。


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