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『マッチポイント』(05)、『タロットカード殺人事件』(06)に次ぐ、我らがウディ・アレン監督のロンドン三部作最終章『ウディ・アレンの夢と犯罪』(07)が、いよいよ公開される。ロンドンを舞台にアレンが勝手知ったる上流階級の人間模様を描いた前2作とは異なり、本作では、労働者階級の人々が暮らすロンドンのサウスに住む二人の兄弟を主人公に、ごく普通の人々が嵌っていく欲望がもたらす悲劇を描いた。目利きの眼で切り取りとったロンドン南部の風俗や風景もさり気なく映画に盛り込まれており、アレンらしいリズムの良いストーリーテリングに映画的な潤いをもたらしている。
労働者階級の兄弟を演じるのは、共にアレン作品初出演となるユアン・マクレガーとコリン・ファレル。マクレガーは、ホテルへの投資を足がかりにきらびやかな実業界に進出したいと願う野心家の兄イアンを演じ、ファレルは、自動車整備工として普通に過ごす日々にそれなりの充足感を得ているお人好しの弟テリーを演じる。そんな兄弟が、ある日ギャンブルに勝ったお金で“カサンドラズ・ドリーム(原題:Cassandra’s Dream)”と名付けた小型クルーザーを購入したことから、彼らの人生の歯車が徐々に狂っていく。イアンは、若く美しい舞台女優アンジェラ(ヘイリー・アトウエル)に心を奪われ、彼女との優雅な新生活を実現しようと焦りを募らせていき、テリーは、ポーカーで惨敗し、巨額の借金を背負うはめに。この苦境を救ってくれるはずの大金持ちのハワード伯父さん(トム・ウィルキンソン)からは、助ける代償にとんでもない“頼みごと”を持ちかけられる、、、 インタヴュー嫌いで知られるウディ・アレンが、本作について、そして、円熟期にある彼の人生と映画について語った。虚実ない交ぜな気配を漂わせながらも次第に真実味を帯びた口調に変化を遂げていくアレンの本心が垣間見えるインタヴュー。併せて、念願のアレン作品の主演を務めたユアン・マクレガーのインタヴューをここに掲載する。
ユアン・マクレガー インタヴュー |
『ウディ・アレンの夢と犯罪』 原題:Cassandra's Dream 3月20日(土)、恵比寿ガーデンシネマにて待望のロードショー! 監督・脚本:ウディ・アレン 撮影:ヴィルモス・ジグモンド 美術:マリア・ジャコヴィック 編集:マリサ・レプセルター 衣装:ジル・テイラー 音楽:フィリップ・グラス 製作:レテフィ・アロンソン、スティーヴン・テネンバウム、ギャレス・ワイリー 製作総指揮:ヴァンサン・マラヴァル、ブライム・チュウア、ダニエル・ビューマン 出演:ユアン・マクレガー、コリン・ファレル、ヘイリー・アトウェル、サリー・ホーキンス、トム・ウィルキンソン、フィル・デイヴィス、ジョン・ベンフィールド、クレア・ヒギンス 2007年/イギリス/108分/ビスタサイズ/ドルビーSR 配給:アルバトロス・フィルム © 2007 WOLVERINE PRODUCTIONS LIMITED. 『ウディ・アレンの夢と犯罪』 オフィシャルサイト http://yume-hanzai-movie.com/pc/ |
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