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イタリア映画祭の10年を振り返って
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3. 活躍し続けるベロッキオ、特別上映枠について |
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OUTSIDE IN TOKYO:毎年のようにベロッキオの作品は入っていますね。 岡本太郎:かなり入ってますね。ベロッキオは沢山撮ってます。多分1年に1本くらい撮ってますね。今回の『勝利を』はおもしろいです。見応えありますよ。
OUTSIDE IN TOKYO:やっぱり今イタリア映画界ではナンバーワンでしょうか?
岡本太郎:そうですね、一番の巨匠ですよね。タヴィアーニと双璧ですね。
OUTSIDE IN TOKYO:オルミがもう劇映画を撮らないと言っていますが。
岡本太郎:そうですね。どうなるか分りませんが。『やがて来る者』のジョルジョ・ディリッティって監督がオルミと一緒に仕事してプーピ・アヴァーティの助監督もやってますけど、ボローニャの人なんです。オルミはボローニャで学校をやってるんですよ。そこで一緒に仕事をしてて、作風はちょっと近いものがあります。この人もおもしろいです。
OUTSIDE IN TOKYO:オルミがやっている学校は成果を出しているんですか? 岡本太郎:僕はあんまり知らなかったです。イタリアで有名なのは、ローマのその昔は映画実験センターって言って、最近、国立映画学校って名前に変わったのかな?まあ同じものですけどね。そこ出身の人は多いんじゃないかな。ローマが映画の首都ですからね。だからこのディリッティなんかは1959年生まれなのでもう50歳。3、4年前に処女作を撮った。だからボローニャとかにいたら、そうならざるを得ないし、まあ彼の撮りたいものが全く商業的じゃなかったってこともありますが。この人はおもしろいです。
OUTSIDE IN TOKYO:イタリア映画祭では、今まで短編映画の上映がありましたが、今年は『もうひとつの世界』と『母の微笑』の2本が特別上映ですね。
岡本太郎:今年は10年目なので何か違うことやろうよってことで、じゃあ今年出てる監督の過去の作品をと。そうでなければ、例えばマルコ・トゥリオ・ジョルダーナの『輝ける青春』(336分の大作!)とか、イタリア映画祭の中でヒットしたジャンニ・アメリオの『家の鍵』とか。でも、そんなものばっかりやってもしょうがないので。イタリア映画祭というものがあること自体を知らなくて、見損なってる人も多い2005年以前の映画ということになりました。
OUTSIDE IN TOKYO:そうですね、最初の頃とか。
岡本太郎:そうなんですよ。そういう意味もあってちょっと2本くらいは。もしくは、ようするに去年はカンヌ映画祭で受賞したってことで。『ゴモラ』は東京国際映画祭でもやりましたね。『ゴモラ』と『イル・ディーヴォ』はすぐにチケットが売り切れた。『イル・ディーヴォ』は観ても分らなかったという人が結構多かったです。ま、『ゴモラ』を観て分らない人はいなかったようですが。ともかく、いい映画が必ずしもちゃんと理解されるというわけではないですね。
OUTSIDE IN TOKYO:イタリア映画祭2008で上映された『湖のほとりで』は、その後日本でもヒットしましたね。『夜よ、こんにちは』も最初にイタリア映画祭2004で上映されて、その後公開されましたけど、割とすぐ終わっちゃったような印象が。僕はその後DVDで見たんですけど。
岡本太郎:『夜よ、こんにちは』もですが、『母の微笑』はすごいですよ。『母の微笑』と『勝利を』は最近のベロッキオの中では最高の出来じゃないでしょうか。
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![]() ■イタリア映画祭で上映された注目監督の作品 マルコ・ベロッキオ監督 『乳母』(99) 『母の微笑』(02) 『夜よ、こんにちは』(03) 『結婚演出家』(06) 『勝利を』(09) ジョルジョ・ディリッティ監督 『やがて来たる者』(09) マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ監督 『ペッピーノの百歩』(00) 『輝ける青春』(03) 『13歳の夏に僕は生まれた』(05) ジャンニ・アメリオ監督 『家の鍵』(04) 『いつか来た道』(98) 『星なき夜に』(06) |
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