OUTSIDE IN TOKYO
HYUNRI & M. YAMAMOTO INTERVIEW

玄里(ヒョンリ)『水の声を聞く』インタヴュー with 山本政志

8. メジャーもインディーも、
 どっちもやれるようになりたいなって思ってます(玄里)

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OIT:フランス映画は?
玄里:『真夜中のピアニスト』(05)が好きですね。最初は、フランス映画が好きだったんです、フランス映画に出てくる女優さんが凄く好きで見てたんですけど、シャルロット・ゲンズブールとか、でも段々、面白いけどまったりしてるなーっていう感じで、ちょっと邦画に近いなと思って、また邦画を見だした。邦画の単館でやってるような映画も好きで見てたんですけど、最近は邦画メジャーも見るようにしています。(俳優が)インディーしかやらないで、インディー最高って言ってても説得力ないから、メジャーもインディーも出来て、でもインディーが好きっていうのはありだと思います。だから出演する映画も、どっちもやれるようになりたいなって思っています。
OIT:それは素晴らしいですね。
玄里:国内、国外問わず。
OIT:それは是非!ところで、先程、玄里さんが少し指摘されていましたが、この映画の娘と父の関係は、監督の実生活のリアリティと関係してるんですか?
山本政志:やっぱり娘が壊されることが、自分が一番傷つくから、ああいう設定にしたんだ。一番自分がきつい事やろうとすると。
OIT:身を削っているところがありますね。
山本政志:一個、ホン(脚本)を書いたのがあって幼児虐待のシーンがあるんだけど、これ書くのに二週間書けなくなっちゃって、きつくてさぁ、でも書かなきゃって書くんだけど嫌になってさ、でもそういうのやった方がいいんだよね。
OIT:韓国映画はそういうとこやりますよね。
玄里:『チェイサー』(08)とかね。
山本政志:そうそう、削ってるよね自分を。
玄里:『トガニ』(12)とか。『トガニ』っていう映画は養護施設の言葉がしゃべれない子達を虐待してた、実話なんですよ。しかも、その実話を映画にしたことで法律が変わったんです。
OIT:トガニ法っていうのが出来たんですよね。
山本政志:それイ・チャンドン?
玄里:イ・チャンドンじゃないです、イ・チャンドンがプロデュースした『冬の小鳥』(09)っていう孤児院の映画がありますけど。『アジョシ』(10)の女の子(キム・セロン)が主演で凄くいいんです。フランスに行ってた韓国人の女性監督が撮ってる。
OIT:あれ良かったですよね。ウニー・ルコント監督はサイトでもインタヴューしましたけど、その後どうなったのかな。
玄里:フランスで撮ってるんじゃないですか、諏訪さんスタイルで。
山本政志:あー、嫌なやつだね(笑)。
OIT:いいじゃないですか、諏訪監督。
玄里:(笑)ここ(「メガ盛MAX山本政志」のチラシを見ながら)にだって諏訪さんの名前いっぱいありますよ。
山本政志:この辺全部諏訪だからね。『熊楠』まで全部諏訪がうちの演出補。学長(東京造形大学)はやめたんだよね。
OIT:映画撮らないんですかね?
山本政志:分からない、最近会ってないんだけど、どうなんだろうね、学長やめたのはいいことだよ。
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